「まあ、篠原先生なら結婚しても上手くやっていけそうだよな」

「ずっと新婚みたいな雰囲気だしてそうだよな」

「何なら子供が産まれても変わんないんじゃねーの?」

「…何これ、俺からかわれてんの?」

新婚みたいな雰囲気出してそうっていうのは、何となく自分でも想像つくけどさ。

子供が産まれても変わんないだろうなっていうのも、何となく想像できるけど。


「いやいや、まさか。普通に早く結婚してほしいなって思っただけなんだけど」

「え?」

早く結婚してほしいって、何で?

白城くんだけじゃなく、中村先生も加地くんも頷いてて。

何でみんなして結婚させようとするんだろう、なんて思った。

いや、したいんだけどさ。


「だってさ、咲良はもう蓮くんに貰われるって決まってるんだし、それなら早いほうがいいじゃん」

何なんだろう。

この3人の父親感。

娘を見守ってるような感じ。

いや、俺が貰うって決まってるんならそれはすごく嬉しいことなんだけどね。


茉央ちゃんにだってタイミングとかあると思うんだよね。

いざとなったらきっと俺のタイミングで行っちゃうんだろうけどさ。

俺が今の茉央ちゃんと同じ年の時だったら、きっとこんな風に相手のことなんて考えてなかったんだろうな。