「いつか急に結婚しそうじゃん、篠原先生。だからお前らが心配しなくても、そのうちその日が来るって」

「あー、分かる。急に結婚式の招待状とか届きそうでこえーよな」

「あはは、それ怖いな!」

…俺そんな風に見えてんの?

さすがに結婚式の招待状出す前に報告ぐらいするからね。


「で、すぐには考えてないんだ?」

「え?あー…、どうだろ。まだ分かんないよね、いつか急にそうなるかもしれないわけだし?」

ていうか、今日はみんなでホワイトデーのプレゼント買いに来たんじゃなかったっけ?何で?

俺の結婚の話なんて出てくる予定じゃなかったんだけどな。

「ほら、急にそうなるかもしれないんじゃん」


どうだろう。

それが1週間後かもしれないし、1か月後かもしれないし。もしかしたら、3年後だったりするかもしれないんだし?

それに関しては、茉央ちゃんにもタイミングがあると思うし。

茉央ちゃんと同じ年の時の俺だったら、きっとこんなに相手のことなんて考えてなかったんだろうな。

だってまだ、茉央ちゃんと出会ってない。


「まあ、今もお互いの家には頻繁に行き来してるし、同居してるようなもんだからね。日常生活はそんな変わんないよね、きっと」

ああでも、ちゃんとした形で茉央ちゃんが俺のになってくれるってことなんだよね。