「怒らないよ」
イルミネーションに照らされた茉央ちゃんの顔がすごく綺麗で、いつの間にこんなに大人っぽくなったのかな、なんて少しドキドキした。
もともと大人びてはいたけど、もっともっと綺麗になった。
「あたしは、先生してる蓮くんのことも大好きだから。あんな風に生徒に慕われててあたしも嬉しいし、今日遅れたのは仕事してたからでしょ?」
だからあんなに嬉しそうに喋ってたんだなって、納得。
「…もー、好き」
何だよ、可愛いな。
俺が好きでやってることが、しかもその姿が好きだって言ってくれることがどれだけ嬉しいか。
それを言ってくれるのが茉央ちゃんだから、それが一番嬉しい。
「俺も茉央ちゃんの保育士姿好きだよ」
前にも一度言った。
偶然街中で保育園の子供と会ったときの茉央ちゃんの表情とか、話し方とか、やっぱり俺と接するときとは違ってすごく新鮮だった。
茉央ちゃんが思うのと同じように、好きなことしてる茉央ちゃんのことは俺も大好きだから。



