「そうだね、ないね」
きっとそのうち戻ってくる。
もしかしたら逆ナンとかされてるのかもしれないね、加地くんカッコいいし。
「あ、茉央!」
梨花があたしたちに気づいて、手を振ってきた。それに振り返そうと手を上げたとき、硬いものを踏んで。
「いっ…!」
足の裏に鋭い痛みを感じてよろけた。
「茉央ちゃん!」
倒れそうになったあたしの腕を蓮くんが掴んで引き起こしてくれて。
ジンジンと痛む足を見ると、いつか見た赤い液体がポタポタと砂浜に模様を作っていった。
「茉央!」
梨花とシロも駆け寄ってきて、その場に座らされて。足元に見えたのはキラリと光るガラスの破片。
「いたた…あ、これ踏んじゃったんだね」
ガラスの破片にも血が付いていて、傷口は見てないけど、足の裏を伝っていく感触はあった。



