槙斗:俺、誰かわかる?

え、全くもってわからない。
と言うか、先輩?同級生?流石に後輩ではないよね。

理乃:すみません、わからないです
槙斗:あははーwだよねーw
理乃:あ、はい…

「本当、誰…?」

【槙斗:3の2森腰まきと】

森腰…まき、と…?え、あの、人?!

槙斗先輩は、大輔と仲良くてバスケ部のエース。今年の800m男子で2分10秒の高タイムで地区大会堂々の予選突破した、成東中では知らない人は居ない超有名人だ。スポーツが万能で尊敬もしている人なのに…。

理乃:あ、すみません!!分かりました!
槙斗:ほんと?ならよかった

「でも、なんで理乃の連絡先が?」
喋ったことは陸上と駅伝くらいなのに、なんで?

槙斗:ごめん、顔と名前一致してないから自己紹介いい?
理乃:あ、はい。2の4柏木理乃です
槙斗:え、ほんと?

どういう意味だろうか。勝手に追加してきたのに、ほんと?って…。

理乃:ほんとですけど…
槙斗:まじで!?本物?!

なんですか、その芸能人扱い。槙斗先輩の方がよっぽど有名ですけど?

槙斗:いやあ、ごめんね。
槙斗:あの理乃ちゃんか!
槙斗:頭良くて、運動神経良くて、可愛くて、完璧な子!

「一気に3件も送ってこないでください…。最後、よぶんだし…」

理乃:いや、全然いいですよ。
理乃:あの理乃です!
槙斗:ありがと!
理乃:なんか言いました?
理乃:はい。
槙斗:え、事実言った

「返信早すぎて困る…」