「よし、完成したわ!」

「やっぱり元がいいのよ!」

「服もとっても似合うわ!」

喜々として口々に話しかけてくる三つ子達
というか、何をされたんだ…一体…
ふと鏡を見てみると…

「…!?」

ガタンっ、と音を立てて立ち上がると三つ子達が肩を揺らしてこっちに駆け寄ってくる

椅子から立ち上がった僕は目を丸くしながら鏡に手をつく
それから顔をぺたぺたと触る

「どうしたの?」

「まあ、気にしなくていいんじゃない?」

「それもそうかも?」

顔を見合わせてからいそいそと片付けに向かう三つ子

それより、気になることが…

絶対…おかしい…

「お、女に…なってる…の…?」

紫の胸までの髪にサイドに2箇所白のメッシュが入った腰までの髪の毛を毛先だけふわふわと巻いてあり、着ているものはドレス…

そして、あるべきものが無くて、無いはずのものがある!

言い方が悪いけど…事実だし!

え、なんでこんなことに?

たしかに今覚えばおかしいことが沢山あった…

頭を抱えて膝をついていると

「どういうこと?」

「さあ?」

「わかんない」

片付けをしていた三つ子たちがそう残して出ていった

逃げ出すなら今のうちじゃないか?

そう思った僕はドアを乱暴に開けて走り出した