「こんにちは、ついてきていただいていいでしょうか」

ふと、後ろから聞こえた冷静な声に振り向くと、燕尾服のような裾に、白い手袋をした、執事のような人が立っていた

「は、はぁ…?」

「では、失礼します」

「ちょっ、おろせっ…!」

一礼をして、すばやくお姫様抱っこをされた

というか!こいつの腕力すごい!こんな軽々と…

バタバタとしばらく暴れていても、びくともしない、こいつはどうなってんだ!?
人間じゃないんじゃないかと思ってしまう

「ついたぞ」

久しぶりに感じた地面の感覚は、とてもふかふかしていて、下を見ると真っ赤な絨毯が一面に広がっていた