プール参観は半日で終わり、私は疲れて眠ってしまっている日海を抱えて家に戻った。




荷物を置いて、日海を抱えたままお義母さんとお義父さんのいる店の方に顔を出す。
店はお昼の混雑が終わり、閑散としていた。




「お義母さん、ただいま帰りました」




お昼の混雑で疲れたのかお義母さんは椅子に座っていた。
お義母さんは私の方を見ると、軽くため息をついて冷めた目で私を見た。




「なんでアンタもびしょ濡れで帰ってきてんだい」


「あ、いや…子供と一緒に遊べと言われまして…つい夢中になってしまい…」




モゴモゴと小声で呟けば、またお義母さんにため息をつかれた。




ぐっすり眠っている日海を布団に寝かせて、私は店番をしているお義母さんの隣に座って一緒に店番をする。




理人のお義母さんとお義父さんが経営している喫茶店は、近所の人には有名で、結構繁盛している。




混雑のピークは主婦層の多いお昼と仕事帰りのサラリーマンや近くにある高校の学生が多い夕方。
だからお昼の混雑が過ぎれば、夕方までは比較的空いている。




「ほら、お昼まだだろ。旦那が作っておいてくれたよ」


「ありがとうございます」




厨房いるお義父さんの方を向いて、お義父さんにもお礼を言う。
照れ屋なお義父さんはこっちを向かずにただ手を挙げた。