「か、奏……っ?」
パッと目を開けると、そこにはニコッと笑う奏が立っていた。
な、なんで。
「さくらの心の声が聞こえたから飛んで来た。遅くなって悪いな、もう大丈夫だから」
「うっ……バカァ」
こ、怖かったんだからねー。
奏は私の頭をポンッと優しく撫でたあと、今度は3年の頭に視線を向けた。
一瞬で殺気を放ち、ダークなオーラに包まれる奏。
見上げた横顔は、これまでにないくらい冷たくて怖かった。
「汚ねー手でさくらに触んな」
「ぐっ、桐生……てめえ」
「離せっつってんだよ」
3年の腕を掴んだ奏は、顔色ひとつ変えずに淡々としている。
そのくせ威圧感があってかなりの迫力があるせいか、いつもとは全然違っている。



