下を向いたまま黙り込んでいると、突然フワッと頭に手が乗せられた。
「受験に失敗したからってなんだよ?そんなんで、人生終わったってツラしてんじゃねーよ」
ポンポンと優しく頭を撫でられる。
その手付きがあまりにも優しくて、心の奥深くに染み渡った。
でも、なんでだろう。
悔しさが込み上げるのは。
それと同時に、夢を諦めて悲観してる自分が情けなく思えて来る。
本当は私、夢を追いかけたいんじゃ……。
「だ、から!奏には……関係ないじゃん!」
私は親に無理やり入れられたような人たちとは違うの!
キッと睨み付けてやった。
お風呂に行こうとしてたのか、バスタオルを持って上半身裸の奏が目に映る。
一瞬ドキッとしたけど、左胸に何かで切られたような傷跡があって私の視線はそれに留まった。



