出かかった鼻水を手で拭う。
キュッと唇を噛みながら、奴の整った顔を見つめた。
「わ、私、彼氏いるの……!好きだって言われても、迷惑なだけだからっ」
「はぁ?彼氏……?」
眉がピクッと動いて、表情が険しくなる。
頭に乗った奴の手に、ギュッと力が込められた。
お。
これはいい反応なんじゃ……?
ダメージ食らってる感じ。
「そ、そう!彼氏!だから、私のことは諦め……って、ちょっ」
なななな、なに……?
力強く引き寄せられたかと思うと、すっぽり奴の腕と胸に覆われた。
力強くギュッとされてるから、押し返してみてもビクともしない。
「諦めねーよ、俺。そいつのどこが好きなんだよ?顔?体?」
耳元で小さく囁かれ、背筋がゾクッとする。



