俺のそばから離れるな‼︎



悪夢が蘇り、私を暗い闇の中へと引きずり込む。


あの日のことを思い出す度に、胸が痛くてどうしようもない。


お父さんとお母さんの絶望したような顔。



『風邪引いてたんだから、仕方ないわよ』なんて、慰めの言葉さえも言ってもらえなくて。


人生初の挫折は、未だにわたしを苦しめている。



【私立森ノ里学園】



今日から私が通うのは、全寮制のこの高校。



唯一この私立高校だけが、公立の受験が終わった後でも願書を受け付けている高校だった。


第3次試験で受験し見事合格。


全国に受験者がいるらしく、試験会場は各県に設置された特設会場だった。


3次試験では私ひとりだったから、ビクビクしながら受験したのを覚えている。


県外の山奥にあるってこと以外、正直あまり良く知らない。



どれほどのレベルの高校なのか、どんな人が入学する高校なのか。


一切調べずに私は入学式の日を迎えた。