桐生奏が俺の女発言をしてくれたおかげで、ウワサは瞬く間に全校生徒に広まった。
情報網はまるで女子並み。
みんなウワサが気になるのか、廊下を歩けば突き刺さるほどの視線を感じた。
ここまでウワサになることを想定していなかった私は、今日1日で魂が抜けてしまったかのようにぐったり。
「さくちゃ〜ん!聞いたよ〜!」
昼休み。
食堂でご飯を食べていると、愛佳ちゃんがニンマリしながら向かい側に座った。
「いいよね〜、桐生君の彼女だなんて」
「彼女じゃないよ!愛佳ちゃん、何で奴のことを知ってるの?」
そもそも、桐生奏は今日初めて登校して来たわけで。
この学園には全国から生徒が集まるわけだから、愛佳ちゃんが奴を知ってるのはかなり不自然なんだけど。
ううん。
愛佳ちゃんだけじゃない。
この学園のみんなだって。
なんで桐生奏のことを知ってるの?



