えっ!?
な、なに?
なんか今、誰かが落ちるような音がしたような。
恐る恐る目を開ける。
そこにはもう、さっきまで窓枠に足をかけていた3年の男はいない。
その代わりに、窓の向こうに見知らぬ人が立っていた。
ーードキン
目が合った瞬間、鼓動が大きく飛び跳ねた。
カッコ、良い。
なんだか、ドキドキが止まらない。
この学園の男子に初めてそんな感情を抱いた。
ハチミツ色に輝く髪をワックスで遊ばせ、かなりゆるい制服の着こなし。
耳に見える無数のピアスが、不良だってことを教えてくれるけど……。
けど。
なんだろう。
これまでに見て来た人とは何かが違う。
ズバ抜けて目立つオーラは人目を惹きつけ、整いすぎるほど整ったその顔から目が離せない。
「大丈夫か?」
その人は窓のそばまで来ると、しゃがみ込む私の頭をポンと叩いた。



