「お、遅いよ……っ待ちくたびれた」
「俺も……会いたくて仕方なかった」
切なげな声が耳元に響いて胸がキュンと疼く。
「好き……大好きだよ」
ずっと奏だけを想って今日まで来たんだ。
「マジ?さっき……男と手ぇ繋いで泣いてなかった?」
「え?お、男……?」
手を繋いでた?
あ。
さっきみんなで喜んでた時のことかも。
「新しい彼氏なんだろ?」
「ち、違うよ。いるわけないじゃん」
私は今でも奏だけが好きなんだから。
「ふーん」
「私が好きなのは奏だけだよ……?信じて?」
「ぷっ。わかってるって。さっきの全部見てたし。けど、いくら喜んでたからって、手ぇ繋ぐのは許せねー」
「ご、ごめんね」
奏のスネたような声に胸が高鳴る。
「嫉妬したけど怒ってねーよ。マジであの頃よりすげー好き」
「……っ」
奏。
離れていた時間を埋めるように、私は奏の背中をキツく抱き締めた。
「さくら……俺、もう限界」
「え?」
「今すぐ結婚して」
「い、今すぐ……?」
「うん。好き過ぎてマジムリ。もう待てねー。今すぐ一緒になりたい」
「……うん、私も」
奏とずっと一緒にいたい。
ねぇ、好きだよ。
それ以外に言葉が見つからないの。
「さくら」
「ん?」
優しい奏の声に胸がじんわり温かくなる。
もう離さないんだからね。
好きだから、ずっと一緒にいたい。
もう2度と離れたくないよ。
「もう2度と……俺のそばから離れるな‼︎」
その言葉に、私は大きく頷いた。
当たり前じゃん。
絶対に離れないよ。
だから、覚悟しててね。
【fin】



