その日の放課後。
寮に帰ろうとしてカバンを肩にかけると、隣にいた奏も同じようにカバンを掴んだ。
「まさかとは思うけど……やっぱり私の部屋に来るの?」
「当たり前だろ。せっかく何でも出来るようになったんだし」
……っ。
何でもって……!
何する気……!?
身の危険を感じるんですけどっ!
「ふ、ふーん。でも、何もしないからね?」
「はぁ?何で?俺のことが好きなんだよな?」
奏は不服そうに私の目の前に立った。
「そ、それとこれとは話が別なの!」
そんな奏を遮って、そそくさと教室を出る。
今日は図書室に行っても何も手に付かなさそうだし、まっすぐ部屋に帰ることにした。



