「も、戻ろうよ」
授業が始まってるし、このまま奏といたらさらにおかしくなっちゃいそう。
「お前は平然と授業受けられんのかよ?」
「え?」
見上げた先には、ふてくされたような奏の顔。
「だとしたら、すげえ根性だな。俺はドキドキしすぎてやべえっつーのに」
「……っ」
な、なっ。
そう言う奏の顔には、それが一切滲み出ていない。
余裕たっぷりに見えたのに……違うの?
「さくらが隣にいるってだけでやべえから、マジで」
照れているのか、奏はプイと私から視線をそらした。
耳が赤い気がするのは気のせいかな?
もしかして……照れてるの?
「ほ、ほら!早く戻ろう」
私は奏の腕を引っ張って教室に戻った。



