そっと近付いて来た奏の顔。
唇が触れそうなすれすれの距離まで来ると、奏はそっと目を閉じた。
同じように私も目を閉じる。
次の瞬間ーー。
優しく唇が重なった。
奏の背中にギュッとしがみ付いて必死に上を向く。
奏はそんな私の唇に何度も何度もキスをした。
ーーキーンコーン
「チャ、チャイム鳴ったよ……っ」
唇が離れた一瞬の隙に言う。
「関係ねーよ。それに、こんな時に授業なんか受けてられっか」
「で、でも」
「今はさくらといちゃいちゃする方が大事」
そう言ったあと、奏は再び私の唇を塞いだ。
「んっ」
柔らかくて心地良い奏の唇。
ドキドキが止まらなくて、心臓が破裂しそうだよ。
授業が始まっているのが気になりつつも、奏を拒むことが出来なくて。
結局、そのまましばらくはキスの嵐が止まることはなかった。
「このまま部屋に帰って、もっといいことする?」
キスだけで真っ赤になる私に、奏がからかうようにニヤリと笑う。
「し、しないよ……っ!」
「照れんなって」
「て、照れてないっ」
なんだか私だけが余裕がない感じ?
奏は余裕たっぷりだ。
……慣れてるのかな?
そう思うと、胸が苦しくなった。



