そしたら、少しは可愛く見えたかもしれないのに。
不思議だ。
好きって認めた途端、可愛く見られたいと思っちゃうなんて。
それまで何とも思わなかったのに、本当に不思議。
好きな人に可愛く見られたいなんて、そんな感情が私の中にあったなんてビックリだよ。
だって……今までそんな風に思ったことなんてなかったから。
「やべえ。マジで嬉しすぎる」
「ひゃっ……!ちょ、奏……?」
勢い良く引き寄せられたかと思うと、私は奏の両手と胸にスッポリ覆われた。
身近に感じる体温と、私と同じように速いその鼓動。
「ちょ、は、離して……っ」
ドキドキしすぎておかしくなっちゃうよ。
「ムリ。さくらの気持ちを聞いた以上、これからはガマンなんてしねーから」
耳元で囁かれドキリとする。
ムダに色っぽい声を出してドキドキさせるのは、もはや奏の癖なんだろうか。



