「え?さっく、知ってんの?」
「マジ?紹介して!」
ケイが目を見開き、秋道君が嬉しそうに笑う。
「今朝、職員室の前を通った時に先生に紹介してもらったから。漆原 梢さんって子だよ」
「漆原……?」
私の声に反応したのは、その話にまったく興味を示さなかった奏だった。
その人物を思い出そうとしてるのか、眉をひそめて考え込むようなそぶりをしている。
「奏、知ってるの?」
「いや……どっかで聞いたことある名前だなって程度」
「へえ、そうなん……」
「あー!!!カナ君はっけーん!!!」
私がそう言いかけた時、突然教室の中から大きな声が響いた。



