漆原さんは私を見てニコッと微笑んだ。
「よ、よろしくお願いします」
な、なにこの子!
すっごい可愛いんですけど……。
目を潤ませながら、私を見つめる漆原さんは小柄な女の子だった。
パッチリ二重の目に、天使の輪が出来そうなほどツヤのある背中まで伸びた黒髪。
色白で華奢で、まさに美少女と呼ぶにふさわしい女の子。
「こ、こちらこそ!私は桐山さくらって言うんで、好きに呼んで下さい!では、また!」
職員室の時計がチラッと見え、あと1分でチャイムが鳴るとわかった私は再び教室まで猛ダッシュした。
それにしても可愛い子だったなぁ。
確か……愛佳ちゃんがご令嬢だって言ってたっけ。
あんなに可愛いだなんて反則だよ。
そんなことを考えながら、私はギリギリで教室に飛び込んだ。



