俺のそばから離れるな‼︎



しかも、なにその人生設計。


勝手に結婚することになってるんだけど。


やめてくれー。


ただの妄想じゃん。



「ありえねーって思ってんだろ?けどさ、知ってるか?」



ニッとイタズラッ子のように笑って奏は言葉を続ける。



「願わねーと叶わないって。諦めたらそこで終わりなんだよ。しつこく願い続けて、行動を起こし続けた奴だけが夢を叶えることが出来んだって」



「…………」



「俺、死にかけて初めてわかったんだ。生きてりゃ何でも出来るって。ベタだけどさ、不可能を可能に変えるのが人生なんじゃねーかなって思うんだ」



願わないと叶わない。


諦めたら……終わり。


行動を起こし続けることで夢が叶う。


不可能を可能に変える、か。



確かに……その通りかも。


だって実際奏と私は再会して、今こうして一緒にいて。


お父さんにまで会っちゃったんだもん。


確実に奏の夢は叶いつつある。


奏に惹かれている私がいるのも事実だし。



それに比べて私は……。


いったいこれまで何をしてたんだろう。


受験に失敗したことをいつまでもひがんで、根に持って前に進めていない。


過去に囚われてばかりで、振り返って嘆いてるだけじゃん。


ダメだ。


こんなんじゃ、全然ダメ。


私……決めたよ。



「私、お父さんみたいな優しいお医者さんになる。諦めたくない。もう決めた。振り返らないって。森ノ里学園でトップを取り続けて、絶対に立派なお医者さんになってみせる」



お父さんに負けないくらいのお医者さんに。


だって、やっぱりお父さんは私の尊敬する人だから。