なんだか、もうやだ。
帰りたい。
こんな高校に入学するくらいなら、高校に行かない道を選ぶ方がまだ良かった。
コソッと立ち上がると、騒がしい体育館から逃げるように外に出た。
もうやだ。
やだよぉ。
地元が恋しい。
こんな高校でやっていける気がしない。
だけど、校門まで来て足が止まる。
目の前に広がるのはくねくねの山道。
山を下りるには車で1時間以上走らなきゃいけない。
辺りにはコンビニやお店や民家は一切なく、森ノ里学園だけが山あいにポツンと建っているのだ。
道路に立っている《熊出没の危険あり!》という標識を見て、外に出ようという気は一瞬で失せた。
こ、こんなの拷問じゃん!
刑務所じゃあるまいし……。
はぁ。
泣きたい。



