そのあとは、菜子の恋バナから高校の話に発展して私はますます入って行けなくなってしまった。
あの先生はどうだとか、クラスで誰と誰が付き合っているとか。
私の知らない世界がそこにはあって、菜子たちとは違う世界にいるんだって実感させられた。
なんとなく寂しい。
私は3人の会話を笑顔で聞きつつ、ひたすらハンバーグを食べた。
ふと前を見ると、そんな私を奏が真顔で見つめていて。
ーードキン
目が合った瞬間、鼓動が高鳴った。
今の私の世界は、奏といることで成り立ってるんだよね。
そう思うとなんだか複雑で、胸の中がモヤモヤした。
食べ終わったあと、まだまだ話が尽きないみんなの輪を奏に引っ張られて抜け出した。
「じゃあね、さくら!デート中に引き止めちゃってごめんね、また連絡するから」
「さくちゃん、バイバイ」
「うん、みんなまたね」
申し訳ないと思いながらも、私は奏とファミレスをあとにした。
正直、連れ出してくれてホッとした。



