さっきまで不機嫌だった奏は、プリクラを撮る時になると爽やかな笑顔を見せた。
さすがモデルをしていただけはある。
写り方とかポーズがすっごい綺麗。
スタイルも良いし、どう見せたら綺麗に映るかを知り尽くしている。
さすが慣れてるって感じ。
私は緊張して普通にピースしか出来なかった。
「この際、元彼としたこと全部吐けよ。思い出を塗り潰す旅に出ることに決めたから」
「思い出を塗り潰す?」
奏はたまに理解出来ないことを言う。
今日も相変わらずなんですけど。
そのあと奏とゲーセンで遊んだり、ファーストフード店に入ってお茶したり。
カラオケにも行って、最後は駅ビルの中をブラブラ見て歩いた。
下着と服を買ったけど、下着を選ぶ時だけは奏にお願いして絶対にお店に入って来るなと念を押して選んだ。
約束通り守ってくれて、ホッとしたのもつかの間。
「本当にここには行ってねーんだな?」
「い、行くわけないでしょ……!」
「どうだか」
繁華街の外れにあるホテル街をバックに奏が鋭い目を向けて来る。
中学生のデートなんてたかが知れてるし、私は健全なお付き合いしかして来なかったっつーの!



