「友達とか、その、か、彼氏とか」
何も悪いことはしてないはずなのに『彼氏』って言うのにこれだけ気を遣ったのは初めて。
「ふーん」
ーーギクッ
トゲトゲしい口調に肩がビクッと揺れる。
一瞬で奏から殺気立ったオーラが放たれたのがわかって、私は身を縮こまらせた。
奏が本気を出すと、いくらこの私でも恐怖を感じてしまう。
「って言っても昔のことだし」
なんて言い訳をしてみたけど、奏は殺気立ったオーラを消すことはなかった。
こ、怖すぎだから!
「ほ、ほら、カラオケ行くんでしょ?早く行こ」
「…………」
腕を掴んで引っ張ってみたけど、奏は無言で私を見下ろすだけ。



