奏は私の指の間に自分の指を絡ませて来た。
いわゆるカップル繋ぎってやつ。
さっきからドキドキが鳴り止まない。
本当にやめて欲しいんですけど。
言ってもムダだってわかってるから、あえて言わなかった。
「あ、ここだよ」
駅ビルの中のレストラン街にあるパスタのお店。
人気のお店で土曜日ということもあり、少しだけ行列が出来ている。
きっとどこのお店も同じだと思うけど、今日はまだ早い時間なだけあってマシな方だと思う。
行列は女の子同士やカップルばかりだった。
「並ぶけど、いい?」
待つのが嫌いそうな奏に問う。
「どこの店も同じだろ?せっかくだし、さくらオススメの店に行ってみたい」
「そ、そうだね」
奏にしては珍しくまともな返事。
ふーん。
待つことが出来るんだ。
もっと俺様でワガママかと思ってたのに。



