モテるのはわかっていたけど、まさかここまでとは。
モテすぎてうざいって言ってたけど、こういうことだったんだ。
常に女子の視線を気にしなきゃいけないのも、ちょっとかわいそうかも。
「腹減ったし、とりあえずどっかで何か食おうぜ」
奏は女の子の声なんて聞こえていないかのように、私を見て口元を緩める。
「そうだね。もう昼時だし」
駅ビルの中はカップルや家族連れで混雑していた。
さすがゴールデンウィーク初日なだけはある。
「何食いたい?」
「んー、パスタ」
「どっかいい店ある?」
「うん、家族で良く行ってたお店があるよ」
「じゃあそこにしようぜ」
「いいけど、手ぇ離してよ」
「は?ムリだし」
払おうとすると、ギュッと握り締められてムリだった。



