「ほ、本当?」
見慣れた風景が想像以上に嬉しくて、私は思わず振り返って奏の顔を見上げた。
嬉しくて、ついつい頬が緩んじゃう。
「やっと笑ったな」
「え?」
「初めてじゃね?連れ出した甲斐があったな」
奏が嬉しそうに微笑んだ。
悔しいけど、かなりカッコ良い。
今度は赤くならないように、必死に唇を噛み締めて耐えた。
駅前で降ろしてもらった私たちは、当たり前だけどかなりの注目を浴びた。
高校生の男女がリムジンから降りて来たら、そりゃ誰だって気にするよね。
「リムジン初めて見たー!」
「あたしもー!っていうか、超カッコ良いんだけどっ!」
「確かに!どっかで見たことあるよねー、あの人!」
そこら辺にいた女の子達が奏を見て騒ぎ始める。
まぁそうだよね。
これが普通の反応だと思う。



