兵士達が封魔に反発するようになって、数日。

中には訓練すらさぼる者も出てきている中、神蘭は封魔が待っていると言っていた第ニ訓練場に鈴麗達と一緒に来ていた。

訓練場には人気はなく、静まり返っている。


「えっと……」


待っていると言っていた筈の封魔の姿さえ見えなくて、辺りを見回す。


「おい、あそこ」


少しして龍牙が少し離れた場所にある一本の木を指す。

その木の下に人がいるのが見えて近づいて行くと、木に背を預け眠っている封魔の姿があった。