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封魔の部屋を訪れてから数週間。

最初はどうなるかと思っていた軍での生活にも、だいぶ慣れてきた神蘭は、一日の訓練を終えて食堂へと来ていた。


「あ、神蘭!こっち、こっち!」


食事を受け取り、空いている席を探していると声が聞こえて鈴麗が手を振っているのが見えた。

彼女の方へ行くと、そこには龍牙、白夜、白鬼の姿もあった。


「久しぶり!どう?神蘭のいる隊は?」


軍に入ってから、なかなか時間が合わなかったからか、会うことのなかった鈴麗に聞かれる。


「うん。怜羅さんも良い人だし、皆、よくしてくれるよ。皆のところは?」

「ああ。良い隊だと思う」

「俺達みたいな半人前にも、色々気を配ってくれるしな」

「正直、もっと堅苦しくて厳しいと思ってたけどな」

「ふふ、私のところも月葉さんは優しいし、皆が仲の良い隊だよ」


神蘭が聞き返すと、龍牙、白夜、白鬼、鈴麗とそう答える。

四人とも神蘭とは違う隊だったが、其々の上司にあたる闘神達を慕い始めているようだった。