「おい!」


睨み付けたまま、一人の少年が口を開く。


「お前、やけに闘神の一人と仲がよさそうだったじゃないか。どうやって取り入ったんだ?」


その言葉に、入所式の後、封魔に連れ出されたのを見られたのだと察する。


「どうって、会ったのは二回目よ。ただ、私の父様が部下だったから、少し話があっただけ」

「とか言って、此処に入るのに手を回してもらったんじゃないのか。じゃなきゃ、女がそんな簡単に入れる訳ないものな」


そう言って、少年はケラケラと笑う。

その少年の言葉が聞こえたのだろう女子達が不快感を露わにしていたが、それには気付いていない。

その時、教官の休憩終了を告げる声が聞こえてきた。