「ねえ、あなたはどうして軍に入りたかったの?」 「えっ?」 荷物を整理していると、鈴麗が話し掛けてきて、その手を止める。 そして、どう答えたらいいのかと少し考えた。 (私は強くなりたいから。強くなって父様の仇をとりたいから、此処に入った。でも・・・・・・) その事を正直に話してもいいのかと迷う。 その時、部屋のドアが叩かれた。 「私が出るよ」 そう言ってドアを開けにいく鈴麗に、神蘭は溜め息をついた。