「…お、男の子になる、薬…?」
「うん。」
なんだそれは。
「え、ちょっと待って。古手川さんが言う様に男の子になる薬なら、何で私男の子になるわけでもなく、龍牙の髪と眼の色に変わっちゃったの?」
「…それは…」
「そ、それは…っ!?」
「………分からないけど…」
「「…はぁ。」」
「…さゆみちゃん。」
「ん?何?」
「1つ聞きたいことがあるんだけど…」
「何なに?」
「あの薬…全部、飲んだんだよね…?」
「「………」」
飲んだって言われれば飲んだけど・・・
「もしかしてだけど、滝川くんと半分ずつ飲んだことないはない?」
「…えーっと…」
「飲んだよ。」
っ!?りゅ、龍牙っ!?
「それが何か問題でもあるのか?」
「どうやって飲んだんですか?」
「え、そ、そそそそそそれは…っ!?」
「どうやってって…口移し♪」
「「!?」」
ぎゃーーーーーー!!!
「龍牙!な、何正直に言ってんのよっ!?」
「え、だって本当のことじゃん。」
「それはそうだけど、もっと他に言い方ってものがあるでしょうがっ!」
「他の言い方って何だよ?」
「…わ…分かんないけど。」
「分かんないのかよ…あ。」
「?」
「さゆみ、お前もしかして俺と口移ししたこと俺と2人の秘密にしておきたかった(笑)?」
「なっ!?そんなこと思ってないよ!ただ私は…「あのー…?」……」
あ。古手川さんがいること忘れてたぁぁぁーーー!!
「なっなななななな何!?」
「えーとね…桜木さん、滝川くん。たぶん、それが原因なのではないかと…」
「「?」」
それ?
「その、く…口移し、で飲んだこと。」
「どういうこと?」
「た、ぶん…だけどね、口移しって事はキ、キキキキキキキスしたって事だから、その…2人の唾液が薬と混ざちゃって変化してお互いにこういう風になっちゃったって事なんだと思う!!」
古手川さん、恥ずかし過ぎて途中から早口になっちゃったよ。
「なるほど。そういう事か…で、これはいつ治まるんだ?」
あ、同じく。
「…えっと……です。」
「「?」」
「その…24時間、です…。」
「「…え、えぇぇぇぇぇーーーーー!!??」」