「……えーっと。古手川さん、今なんて言ったの? 」
「薬だよ!く・す・り!さっきの理科の授業でね自由実験だったんだけど私前々から作ってみたい薬があって試しに作ってみたら偶然にも完成しちゃってこれはもう!すぐに桜木さんに飲んでもらおうと思って全速力で走ってきたの!!だから、早く飲んでっ♪」
古手川さんの手には試験管に入った桃色をした液体がある。
いや、飲んでっ♪って・・・これ、完璧に私を実験体に使う気まんまんだよね?
「え、えーっと…どんな薬なの?」
「それは飲んでからの、お・た・の・し・み♪だから気にせずに飲んで!」
いやいやいやいやいや。不安しかないよ。
「大丈夫!絶対に死ぬとかそんなんじゃないから!」
当たり前だよっ!死んじゃったら元も子もないよ。
「さぁ!早く飲んで!」
古手川さんがグイグイ私に詰め寄ってくる。
目をキラキラさせて。
・・・この人、ある意味怖いっ!!
「さあっ!!」
「………あ、後で頂きます。」
断れなかった・・・。