「あぁ~…、まだ耳が痛い…」
「それはそれは良かったですね。」
今私たちは家へと帰宅中である。
今日は午後から急に先生たちが職員会議をするらしい。最近物騒なニュースが流れているから、対策的なことを話し合うのではないだろうか?・・・たぶん。
でもそのおかげで午後の授業は無くなり、みんな嬉しそうに部活したり帰宅したりしている。
でも私たちはというと、いつも仲良く手を繋いで帰るのだが、私はさっきの龍牙の思いも寄らない発言に少し怒っていた。
「なぁ、さゆみ。そんなに怒ることないだろ?」
「怒ります。」
「何でそんなに怒る必要があるんだよ?」
「そ、それは…」
「何だよ?」
「………」
「?」
「………だって、あれじゃあライバル増えちゃうじゃん。」
「…はい?」
「…龍牙、すっごくモテるのに男の子もいけるって知られちゃったら私勝ち目ないよ…」
「……………ぶはっ(笑)!」
「っ!?」
え、何!?
「ハハハハハハハハハハっ(笑)!!」
「な、何笑ってるのよ!こっちは真剣に話してるのに!」
何がおかしかったのか龍牙は爆笑していた。
何かバカにされてるみたいで失礼だ。
「ハハハハ、クククククっ…(笑)」
「龍牙っ!」
「ククククク…さゆみ。お前なんか勘違いしてない(笑)?」
「何を!?」
「俺、別に男になんて興味ないよ(笑)」
・・・え?
「何だよ、その意外そうな顔は(笑)」
「だ、だって…」
「俺は『さゆみが男になっても』って言っただけだよ(笑)?」
「っ!?」
か・・・勘違いだったぁぁぁーーーーー!!
は、恥ずかしい・・・。