「その手に持っとる物なん?」
堀井君は生徒会室から持ってきた最終問題の紙を指差して言った。

「あ、これ?これはあたし達がゲームが始まった時から集めて、解いてきた問題の最後。」
「じゃあ、つまり、“謎”ってそれのことで、それを探せって書いてあったのか…。」
「そーゆーこと。これ、読みたいなら読んでもいいよ。はい。」
カードを堀井君に渡した。

受け取るなりじっとカードを見る堀井君。

「……これ、この最終問題の、“この事件の犯人”って判ったと?」
堀井君が訊いた。
「うん。たぶん合っとると思う。」
あたしはそう答えた。
「えっ!?ってことは、桔田先生も、みんなも助けられるかもしらんってこと?」
「助けるも何も、桔田先生は無事以外のなんでもないよ。」
「は?」
あたしは静かに立ち上がった。

「とりあえず行こう。“謎解きは、地歴公民室で”なんてね。」
「はぁ?」