数分前…

ざっざっざっ

なんやろ?今の…。
足音?まさか、鬼?

廊下の曲がり角を覗いてみると、あの“なまはげ”がいた。

「愛佳!晴美ちゃん!鬼が来たよ!」

これはヤバいと思ったけん、トイレの中におった二人に言った。

「え!嘘やん!」
慌てて出てきた二人。
足音はすぐそこまで近づいてきていた。

3人で猛ダッシュで逃げる。
すると鬼もうちらに気付いて走ってくる。

あのままトイレに隠れていた方が安全かとも思ったけど、今は逃げるしかなかった。

気付いたら、後ろには誰もいなかった。
愛佳達も、鬼も。

「…嘘…。」
愛佳達を探そうとも思ったけど、今何処にいるのかも、何処ではぐれたのかも全然見当がつかず、とりあえず友花ちゃんに知らせようと思い、生徒会室に走っていったら、鬼が追いかけてきて…。