「…あんね、さっきこれに山田君の名前が出たやんね?」
花菜ちゃんは手首のモノを指さしながら言った。
「うん…。」
「その前、優美華は山田君と一緒におったらしいったい。
で、鬼が来て、それに気付いた山田君は優美華ば逃がして1人そこに残ったらしいと。
そして、優美華が逃げよったら後ろで山田君の悲鳴が聞こえたって…。」

う~ん…。自分を犠牲にして彼女を守る。マンガとかにありそうやな。

「うちが逃げんで助けば呼んどったらこげんかことにはならんかったっちゃん…。」

優美華ちゃんは自分を責めているようだった。