極力足音を立てないように走ってバド部の部室に隠れる。
扉を少し開けて外の様子を窺う。
さっきまであたし達がいた所に“鬼”と思われる人が来た。

なまはげの格好をして、手には金棒ではなく、金属バットを持っている。
お面をしているから顔は見えない。
でもあたしは鬼のある部分に目が止まった。
あれって…。

「あれが鬼?」
あたししか見てないと思ってたのにいつの間にか三人とも顔を出していた。

「なまはげやん。」
「なまはげならなまはげって説明しとけばいいのに。」
そう会話している。

……絶対にこの状況分かってない(笑)
なまはげはあたりを見回しながらトイレの方へ行った。