今、三人を連れて体育館の裏に来た。
目の前には大きな木、その向こうには女子専用の部室、左手にはトイレがあって、右手にはグラウンドが広がっている。

「なんでここ?」
愛佳ちゃんが尋ねた。
「この暗号、よく見てみ?」
三人の前にカードを突き出す。

「この3つの単語って英語かな?」
愛佳ちゃんが言う。
「でもこんな単語無いよ?」
光葉ちゃんが言った。
「じゃあ何語?」
「暗号に単語をまともに書くわけないやろ?ヒントはこう。」
あたしはそのカードを斜めに傾けた。

「え…。あ!」
光葉ちゃんが声を上げた。
「え!みっちゃんなんか分かったと?」
晴美ちゃんが光葉ちゃんに訊いた。
「これ、1文字ずつずらすんだよ。」
光葉ちゃんは語り始めた。