五時半になった。

「じゃあみんなで手分けして謎見つけよう。」
山田君が言った。
「え?なんで?みんなで固まっておった方がよくない?」
リーダーグループの一人、土吉実千佳(つちよしみちか)ちゃんが言った。

彼女も天然だ。

「バカかよ。こげん大人数でおったら目立つやろ。それに相手は鬼とぜ?金属バット持っとるとよ。いくら男子がおっても太刀打ち出来んやろ。」
その考えを否定する者はいなかった。
つまり、ただ人数が多くてもダメだということ。