みんなはまだあたしが持ってる紙に目を向けていた。
「いたずらじゃないと…?」
彩夏ちゃんがそう言った。
「いや、いたずらにしてはいきすぎじゃね?」
教室は再び沈黙に包まれた。

「とにかくこうなった以上、ゲームせんと家にも帰れんし、桔田先生も助けれんとやろ?」
山田君が言った。

「みんなで桔田先生助けようぜ。」
山田君の目を見たみんなは次第にやる気になった。
「勝也がそう言うなら…。」
「俺ら合唱コンクール優勝したしな。」
「体育祭もダンス獲ったし、応援合戦獲ったし、衣装も獲ったけん一位って言っても過言じゃないし!」
みんなは少し怯えていたけど、このクラスのみんなとなら闘える気がする。
そういう目をしていた。