何も出来そうに無いという諦めと、それに伴う、漠然とした自殺願望。 痛いのは嫌だけれど、終るのであれば楽であるかも知れない。自分から進んで入る事は無くとも、それが誰かのせいであれば仕方ないとさえ思えるかも知れない。 その程度の、自分。 それだけの感情に包まれて、それだけの行動しか持ちえていない僕には。 それが本当はなにものなのか、それがわからない。 それが解らないから、 「熱。」 額をぬぐって、ただ歩き出した。