そうまでして僕は何処へ行きたかったのだろう。
何処かへ行ってまでして。
温かい現実を捨ててまで。
そうまでして僕は何を欲していたのだろうか。

僕にはいつも解らないものがあった。わからないそれが付きまとっていた。それらはあらゆる考えを吸い込んで、ただ漠然とした靄と成って。ただ漠然とした絶望として。