屋上

友side




『ん〜!!気持ちいいね』


「うん」


『話って?』



「俺…













花のことが好きだ」







『フフッありがとう!』




この際、理解されなくたっていい。



気持ちだけはちゃんと伝えたい









「俺、花といることが当たり前に



なってたから好きって気づかなかった







けど気づいたときにはもう花は









俺のこと諦めてた。





意識してもらえてなくて




ムカついて、悔しくて、自分だけドキドキして…

こんな感情初めてだった。






多分この先、花以外の人見つからないんじゃないかってくらい


好きだった。



多分この先、離れていてもずっと





花のことは片時も忘れないと思う」








『フフッなんかお別れみたいだよー』








「・・・っ


花は俺がいなくてもそのままの花で

いてほしい…


・・・・っ



もう…っ 、もう



そばにはいられないけど




俺はずっと花の味方だから。」


『友…君?』


「花、これだけは約束して?


夜は1人で出かけないこと


ヒール履くときは滑り止めの
靴下を履くこと


拗ねるときトイレに閉じこもらない
こと



花の家の階段の最後の2段目を
注意して降りること

(花、いつもコケるから)



他にもまだあるけどこれだけは

心配だから」


『フフッ友君は私のこと

分かりきってるね!』



「・・・フッ

前に言ったでしょ

何年幼なじみやってると思ってんの

フッ 」


『へへッ

気をつけるよ!』





「うん。

あ、そうだ

・・・これ」



『え?』



「俺が大切にしてた時計。

花にあげようってずっと思ってた」


『え!悪いよ!「花に、花に持ってもらいたいんだ」


『ありがとう!

じゃあ明日お返しにクッキー焼くね!』










もう明日にはいないのに。












「・・・っ

うん、 ありがとう」





俺の初恋はこれで終わるんだ…