『どうして…』



「頼まれたんだ


おばさんとおじさんに。


でも花のばあちゃんとこ


直撃するだろうなーとは思ってたから


花ん家行く準備はしてた」




『スゴイ…』



「なに言ってんの。


何年幼なじみしてると思ってんの?

フッ」




『フフッだよね。あがって』



「おじゃまします」



『友君リビング好きだったよね』



「うん。ソファがふかふかだったから」



『座る?』



「ううん。久しぶりに花の部屋行く」



『うん。いいよ』



ガチャ

『はい』


「相変わらず部屋キレイだね」



『フフッありがとう』


「ずっとここにいていい?」



『いいけど、どうして?』



「落ち着く…」

じゅうたんに座る私たち。


すると、ドカーンとカミナリの音。

『キャ!!』





思わず友君に抱きついてしまった。



「どっか落ちたみたいだね」



『うん…あ、ごめんね友君』



離れようとしたらまたカミナリの音。

『キャ!!』



また抱きついてしまった。

え?、、、

































なんか唇に感触が。




目をあけると友君のどアップ!







わたし、わたし、






友君とキ、キスしてる⁉︎









『ゴッゴメン!!!』




「大丈夫?」




『え、うんうんうんうん!!』

動揺が隠せない。





知らないうちにカミナリの音は止んだ。



「花 カミナリ苦手なの


昔から変わってないね」



『ごめんね!


友君のフ、ファーストキスが私で…』


「気持ちのないキスはキスとは言わないよ。



だから大丈夫。安心して?」


『う、うん』


ズキッと胸が痛い。

また止んだと思っていた



カミナリが鳴る。



私はその時



小さな声で























『好き』 って言った。



「なんか言った?」



『う、ううん』


良かった。




聞こえてなかった。




『友君は私のこと
































どう思ってる?』

「幼なじみ」

ほらね。





友君からしたら私は



ただの幼なじ「けど」



『え?』


「それもあるけど、俺の




特別な人。



俺のこと一番わかってるし


大切な人」

『友君…』

ありがとう!



その言葉はどんなキレイな言葉でも

"好き" "愛してる"じゃなくて






"特別な人"が一番嬉しい。


そう思った。