。.:*・゜教室の中。.:*・゜

少し話をした後、春輝は友達とどっかに行ってしまった。
また一人になっちゃったなぁ...。
......とにかく教室に行けばなんとかなるかなぁ?

あぁ...ドキドキする!
教室のドアの前で入るタイミングを考えること10分。
チラッと時計を見てみると...あと3分でチャイムがなってしまう!
もうタイミングとか言ってられない!
ガラッ
.........良かったぁ...。
私が入ってきても特に様子の変わらないクラスメイトを見てホッとした気持ちと少し悲しい気持ちで心がいっぱいになった。
やっぱり、クラスが変わったからと言って皆の態度もすぐには変わらないよね。
自分の席で机の中を整えていると二人の女子が私の元へやって来た。
『ねぇ、おはよう!』
初めて他人から挨拶された!
『お、おはよう!』
『私の名前は田崎夏実!夏実って呼び捨てで呼んでね!』
夏実と名乗った子はパッチリとした目にショートで赤っぽい茶色の髪。
ハキハキと明るくて運動がとてもできそうな感じ。
『私は小谷美歌。私のことも呼び捨てで呼んでくれてかまわないわ。』
美歌と名乗った子はキリッとした大人っぽい目にロングでツヤツヤした黒い髪。
大人の女性って感じで夏実と同じく運動がとてもできそうな感じだ。
『よろしくね!私のことも空って呼び捨てでいいよ!』
ちょうどチャイムが鳴り夏実と美歌は自分の席に戻っていった。STが始まったけど私は友達ができたことが嬉しくて全然集中出来なかった。
一年生、二年生と休み時間に話す程度の子はいたけれど、友達と言えるかと聞かれたら、少し迷うくらいの子しかいなかったから。
今日は始業式だけだったのでその日はそのまま家に帰った。