空港に彼を送りに来た私。





「ふぇっ。うぅ。」





あの時、私は泣いてた。





「だいじょうぶ。なかないで」





彼は優しく涙を手で拭ってくれる。





「ぜったいむかえにくるから。」





そう言って、1枚の手紙を私にくれた。





「おかえしにこれあげる」





私はおそろいの青と白の三つ編みミサンガを彼に手渡した。



いつか、彼が日本に帰ってきた時に私達が巡り会えるように、願いを込めて作った。



どうか、彼が何年経っても私のことを覚えていますように。





「ありがとう。」





彼はそれだけ言うと別れを惜しむように歩いて行った。





涙で目の前が歪んで追いかけることが出来ない。





ぐにゃり。



激しく目の前が歪む。



とてつもない倦怠感に襲われ私は意識を失った。