『ひより、どしたの?』
『なんでもない!帰ろっか。』
『じゃあ、工藤たちは部活頑張れ〜。』
『じゃあね。』
私は一ノ瀬ひより。
四人グループの、1人。
友達の土屋梓。
工藤蓮。
『梓たちも気をつけて帰ってね。特に…ひより。』
『へ。』
『わかった?』
『あ…うん?』
『じゃあ、またね。』
川崎智。
『ほんっと、智はひよりのこと好きだよねー。こっちが気まずくなるわ。』
『そんなことないよ…!』
『そう言って、ひよりも好きでしょ?』
『…うん。』
『どうして二人とも告白しないかなー。』
私は智のことが好き。
だけど、告白、なんて考えてもなかった。
隣にいれるだけで幸せだった。

